数字ウルドゥー語文法

ウルドゥー語における数字の基本構造

ウルドゥー語の数字は、1から10までの基本的な数詞から始まり、複雑な数詞の形成まで幅広く使われます。数字は主に名詞の前に置かれ、数量や順序を表現します。数字の文法的な役割を理解するためには、以下の要素を押さえることが重要です。

基数詞（Cardinal Numbers）: 物の数を示す数字。例：ایک（1）、دو（2）、تین（3）
序数詞（Ordinal Numbers）: 順序や位置を示す数字。例：پہلا（1番目）、دوسرا（2番目）
集合数詞（Collective Numbers）: 集合体の数を表すことがあるが、ウルドゥー語ではあまり使われない

基数詞の特徴と使い方

基数詞は最も基本的な数字表現であり、数を表す際に名詞と共に使われます。ウルドゥー語では、基数詞は性（男性・女性）によって変化し、数詞と名詞の性が一致する場合が多いです。

数字	男性形	女性形
1	ایک (aik)	ایک (aik)
2	دو (do)	دو (do)
3	تین (teen)	تین (teen)

性の違いは一部の数詞で顕著に現れます。たとえば、「one」は男性名詞には “ایک”、女性名詞には “ایک” のままですが、2以上の数では文脈によって変化することがあります。

序数詞の形成と活用

序数詞は順序を示すため、基数詞に特定の接尾辞が付加されて作られます。代表的な接尾辞は「-واں」（男性形）と「-ویں」（女性形）です。

پہلا (pehla) – 第一（男性形）
پہلی (pehli) – 第一（女性形）
دوسرا (dosra) – 第二（男性形）
دوسری (dosri) – 第二（女性形）

例文：

وہ پہلا طالب علم ہے۔ (Woh pehla talib-e-ilm hai.) – 彼は第一の学生です。
یہ میری پہلی کتاب ہے۔ (Yeh meri pehli kitaab hai.) – これは私の最初の本です。

数字と名詞の性・数の一致

ウルドゥー語の文法では、数字と名詞の間に特有の一致規則があります。特に2から10までの数字は、名詞の性と数に影響を与え、名詞が複数形になる場合が多いです。

数字2〜10は、名詞の性と逆の形を取る傾向がある
11以上の数字は通常、単数形の名詞と共に使われる

例えば：

دو لڑکے (do larke) – 2人の男の子（男の子は男性名詞で、数字2は男性形）
دو لڑکیاں (do larkiyan) – 2人の女の子（女の子は女性名詞で、数字2は女性形）

このルールは初心者にとって難解ですが、繰り返し練習することで自然に身につきます。

数字による動詞の活用への影響

数字は主語が複数か単数かを判断する際に重要な役割を果たします。特に2〜10の数字が主語の前にある場合、動詞は複数形を取ることが一般的です。

例：

دو لڑکے کھیل رہے ہیں۔ (Do larke khel rahe hain.) – 2人の男の子が遊んでいます。
ایک لڑکا کھیل رہا ہے۔ (Aik larka khel raha hai.) – 1人の男の子が遊んでいます。

ウルドゥー語の大きな数字と数詞の表現

ウルドゥー語には、数万・数百万を表す独特な表現方法があります。特に「لاکھ」（100,000）や「کروڑ」（10,000,000）は日常的に使われる大きな数の単位です。

لاکھ (Lakh): 100,000を意味し、インド・パキスタンの数体系で多用される。
کروڑ (Crore): 10,000,000を意味し、数百万単位を表す際に使われる。

例：

میری کمپنی کی قیمت ایک کروڑ روپے ہے۔ (Meri company ki qeemat aik crore rupaye hai.) – 私の会社の価値は1,000万ルピーです。
اس نے پانچ لاکھ روپے کمائے۔ (Us ne paanch lakh rupaye kamaye.) – 彼は50万ルピー稼ぎました。

大きな数の読み方と書き方

ウルドゥー語では、大きな数字を読み書きする際に、英語圏とは異なる区切り方をします。例えば、1,000,000は「10 لاکھ」と表記されます。

1,00,000 = 1 لاکھ
1,00,00,000 = 1 کروڑ

この数体系は南アジア特有のものであり、ビジネスやニュースの理解に役立ちます。