否定ウェールズ語文法

否定ウェールズ語文法の基礎

ウェールズ語の否定文は、英語や他のヨーロッパ言語とは異なる特有の形式を持ちます。基本的には、動詞の前に否定形を置くことで否定を表現しますが、その形態は動詞の種類や時制によって変化します。

否定の基本構造

ウェールズ語の否定文の最も一般的な形は「nid」または「dydy」などの否定助動詞を用いる方法です。例を挙げると：

Positive: Dw i’n hoffi coffi.（私はコーヒーが好きです。）
Negative: Dw i ddim yn hoffi coffi.（私はコーヒーが好きではありません。）

ここで「ddim」が否定を示す語であり、動詞「hoffi」の前に置かれています。

否定助動詞の使い分け

否定文で使われる助動詞は時制や主語によって異なります。代表的なものを以下に示します。

Presennol（現在形）: Dw i ddim（私は〜しない）
Amherffaith（過去形）: Doeddwn i ddim（私は〜しなかった）
Ffutur（未来形）: Fydda i ddim（私は〜しないだろう）

このように、否定助動詞は動詞の時制に合わせて形が変わります。

否定文の詳細な用法と例

現在形の否定文

現在形の否定文は「dw i ddim」や「dydy e ddim」などの形で表されます。主語によって助動詞の形が変わるため、以下の表を参考にしてください。

<td'Dydyn nhw ddim

主語	肯定形	否定形
私	Dw i	Dw i ddim
あなた（単数）	Rwyt ti	Rwyt ti ddim
彼/彼女	Mae e/hi	Dydy e/hi ddim
私たち	Dyn ni	Dyn ni ddim
あなたたち（複数）	Dywch chi	Dywch chi ddim
彼ら/彼女ら	Maen nhw

例文：

Dydy hi ddim yn hapus.（彼女は幸せではありません。）
Dw i ddim yn gweithio heddiw.（私は今日働いていません。）

過去形の否定文

過去形の否定は「doeddwn i ddim」や「doedd e ddim」などで表されます。肯定形の「roeddwn i」や「roedd e」から変化します。

肯定: Roedd hi yn y tŷ.（彼女は家にいました。）
否定: Doedd hi ddim yn y tŷ.（彼女は家にいませんでした。）

未来形の否定文

未来形の否定は「ffydda i ddim」や「fydd o ddim」などが使われます。未来形の肯定形は「bydda i」や「bydd e」です。

肯定: Bydd hi yn dod yfory.（彼女は明日来るでしょう。）
否定: Fydd hi ddim yn dod yfory.（彼女は明日来ないでしょう。）

否定疑問文の形成

ウェールズ語では否定疑問文もよく使われ、相手の意見や確認を求める際に役立ちます。否定疑問文の構造は以下の通りです。

否定助動詞 + 主語 + 動詞

例：

Dw i ddim yn dod, on’d ydw?（私は来ないですよね？）
Dydy e ddim yn hoffi coffi, on’d ydy?（彼はコーヒーが好きではないですよね？）

否定文で使われるその他の表現

「Dim」や「Nid」などの否定語

「ddim」以外にも、ウェールズ語には否定を表す語がいくつかあります。たとえば：

Dim: 否定の名詞や副詞に使う。例：「Dim problem」（問題なし）
Nid: 動詞を伴わない否定文に使うことが多い。例：「Nid yw e yma.」（彼はここにいません。）

否定の強調

否定を強調したい場合、「byth」（決して）や「heb」（〜なしで）などの副詞を用います。

Dydw i byth yn mynd yno.（私は決してそこに行きません。）
Mae o heb ddod.（彼は来ていません。）