疑問文クロアチア語文法

クロアチア語の疑問文の基本構造

クロアチア語の疑問文は大きく分けて二つのタイプがあります。一つは「はい・いいえ」で答える疑問文（閉じた疑問文）、もう一つは「誰」「何」「どこ」などの疑問詞を用いる疑問文（開いた疑問文）です。疑問文の形成には主に語順の変化や疑問詞の使用が関わります。

1. はい・いいえ疑問文の特徴

はい・いいえで答える疑問文は、基本的に肯定文と同じ語順を保ちつつ、文末のイントネーションを上げることで疑問を表します。しかし、口語と書き言葉では若干の違いがあります。

– **語順の維持**：主語＋動詞＋目的語（例：Ti ideš u školu. → あなたは学校へ行きます。）
– **イントネーションの上昇**：疑問文にするときは、声のトーンが上がるだけで語順は変わらない（例：Ideš li u školu? → 学校へ行きますか？）
– **疑問助詞「li」の使用**：クロアチア語特有の疑問助詞「li」を動詞の後に挿入することで疑問文を作る（例：Jedeš li? → 食べますか？）

この「li」は、疑問文であることを明確にし、特に書き言葉やフォーマルな場面で使用されます。

2. 疑問詞を使った疑問文の形成

疑問詞を使う場合は、疑問詞が文頭に置かれるのが基本です。代表的な疑問詞と意味は以下の通りです。

tko（誰）
što（何）
gdje（どこ）
kada（いつ）
zašto（なぜ）
kako（どのように）
koji/koja/koje（どの・どれ）

疑問詞は必ず文頭に来て、その後に主語と動詞が続きます。例えば：

– Tko dolazi?（誰が来ますか？）
– Što radiš?（何をしていますか？）
– Gdje je knjižnica?（図書館はどこですか？）

疑問詞を使った疑問文では、「li」は通常使いません。

疑問文作成における語順のポイント

クロアチア語は語順が比較的自由ですが、疑問文を作る際の一般的なルールがあります。

1. 疑問助詞「li」の位置

「li」は動詞の直後に置かれます。

– 例：Dolaziš li?（来ますか？）

「li」は主語が動詞の後に来る場合にも動詞の後に置かれ、主語はその後に続きます。

– 例：Dolaziš li ti?（あなたは来ますか？）

2. 疑問詞の後の語順

疑問詞の後は通常、主語＋動詞の順となります。

– 例：Što ti radiš?（あなたは何をしていますか？）

ただし、強調したい部分によって語順が変わることがありますが、初学者は基本の語順を優先して学ぶことが望ましいです。

疑問文の種類と使い分け

クロアチア語の疑問文は、質問の種類や目的によって使い分けが必要です。

1. 肯定・否定の疑問文

「li」を使った疑問文は、肯定か否定かを確認するときに使います。返答も「da」（はい）か「ne」（いいえ）で答えられます。

– 例：Jesi li bio tamo?（そこにいたのですか？）

2. 情報を求める疑問文

疑問詞を用いる場合、詳細な情報を求める際に使います。

– 例：Zašto si umoran?（なぜ疲れているのですか？）

3. 選択疑問文

二つ以上の選択肢から答えを選ぶ疑問文は「ili」（または）を使って表現します。

– 例：Hoćeš li kavu ili čaj?（コーヒーにしますか、それともお茶にしますか？）