数字ベラルーシ語文法

ベラルーシ語における数字の基本構造

ベラルーシ語の数字は、その文法構造が他のスラブ語族と似ている一方で独自の特徴もあります。数字は名詞と密接に結びついて変化し、性・数・格によって形が変わります。

基数詞と序数詞の違い

数字には主に二つの種類があります。

基数詞（Колькасныя лічэбнікі）：1, 2, 3など、数量を表す数字。
序数詞（Парадак лічэбнікі）：第一、第二、第三など、順序を示す数字。

基数詞は物の数を示し、序数詞は順番を表すため、それぞれ文中での使い方や変化形が異なります。

数字の性・数・格変化

ベラルーシ語では数字が名詞と連動して変化します。特に1から4までの数字は名詞の性・数・格によって形を変えます。

例えば：

数字	男性名詞（例：дом）	女性名詞（例：кніга）	中性名詞（例：акно）
1	адзін дом	адна кніга	адно акно
2	два дамы	дзве кнігі	два акны

このように、数字は名詞の性と数に合わせて適切に使い分ける必要があります。

基数詞の詳しい使い方

基数詞は物の数量を具体的に示す際に使われ、会話や文章で頻繁に登場します。

1から10までの基数詞

ベラルーシ語の1から10までの基数詞は以下の通りです。

1 – адзін (男性), адна (女性), адно (中性)
2 – два (男性・中性), дзве (女性)
3 – тры
4 – чатыры
5 – пяць
6 – шэсць
7 – сем
8 – восем
9 – дзевяць
10 – дзесяць

これらの数字は基本形であり、格変化により形が変わることもあります。

数字の複合形

11以上の数字は複合的に構成されます。例えば：

11 – адзінаццаць
20 – дваццаць
21 – дваццаць адзін
35 – трыццаць пяць

複合数字は基本数字を組み合わせた形で、正確な発音と書き方の習得が重要です。

数字の格変化のルール

基数詞は文中で主語や目的語、前置詞の目的語として使われる場合、格変化が必要です。特に1、2、3、4は格によって形が変わります。

例：

主格（Nominative）：адзін дом (一軒の家)
対格（Accusative）：адзін дом (家を一軒)
属格（Genitive）：аднаго дома (一軒の家の)
与格（Dative）：аднаму дому (一軒の家に)

このように数字の格変化は、文法的に正しい文章を作るために不可欠です。

序数詞の特徴と使い方

序数詞は順序や順位を示す際に使われます。ベラルーシ語の序数詞は形容詞のように性・数・格に応じて変化します。

序数詞の基本形と例

1から5までの序数詞は以下の通りです。

першы (第一)
другі (第二)
трэці (第三)
чацвёрты (第四)
пяты (第五)

これらは男性単数形で、女性単数や複数形では語尾が変わります。

序数詞の性・数・格変化例

例えば「第一の本」は「першая кніга」、「第二の家」は「другі дом」となります。複数形では「першыя кнігі」（第一の本たち）となります。

数量詞と複合表現の理解

数量詞は数字以外に「いくつか」や「多くの」などの不定数量を表す語も含まれます。これらは文脈によって適切に使い分けることが重要です。

主な数量詞の種類

некалькі — いくつか
шмат — 多くの
колькі — どれくらい
мала — 少しの

これらは数詞と異なり、名詞の性・数・格に応じて変化しませんが、文の意味に大きな影響を与えます。

数量詞と数字の組み合わせ例

例えば、「шмат людзей」（多くの人々）、「некалькі кніг」（いくつかの本）など、数量詞は数量の概念を拡張し、より自然な表現を可能にします。